飲茶に秋風(黄色信号)

香港の映月楼は15年ぐらい前にオープンして以来、数年ごとに通っていた。私の香港最盛期にはこの飲茶だけでも出掛けたが、2004年に行った際に、確かに旨いが、風味・味わいがやや落ちたというか、全体に料理が塩っぱくなって、今までのストレートに素材感と食感が全面に出る前に、塩分が大きなインパクトを持ってしまい、素材本来の味わいをマスキングしてしまっている感じがした。濃ければ旨い訳では無いのに、、、


              食事処としては出色のハーバービュー

銀座の勤務先の近くで飛雁閣という出色の点心を出す店と出会い、映月楼の味わいの感動が日々薄れつつあり、確認の意味を含めて2008年10月3日に訪問したが、なかなか来ない点心のワゴン車に着席早々暗い気分になってしまった。それは、
名物のワゴン形式での巡回を止めて、オーダーシートに記入に注文方法が変更されたのだ!もうワゴン車に乗って出てくる未知の旨さとの出会いもなく、ワゴン車の蒸籠の中を覗くだけでも目で楽しめる点心は過去のものになってしまった。

 
              お店はいつも行列

【お店の体質が変わったんだなあ!】ビクトリア湾の見晴らしが良くて、あれだけの素晴らしい立地条件なうえに、いつも行列で待たないと入店出来ない程の人気店に成長したので、ココで人件費の削減と客層のUPを意図したのではないか?
1.そもそも人件費の掛かるカート販売を止めても、客足は落ちないであろう。
  さらに日本人を相手にしなくても本土からリッチ層がどんどん来るので客足も大丈夫だろう
2.中国本土からの客が増えるなら、文字メニューで受注は充分に出来ると判断
3,メニューも従来の積み重ねられた蒸籠(せいろ)の点心から、創作中華風で豪華な皿に芸術的ソーズを落とした、どことなく料理のルックスも重要視したフレンチライクな中華を目指しているようで、写真メニューも点心では見慣れない豪華なモノが増え、当然単価もUPした。

            蟹ずくし

 
  期待した小籠包はがっかり             スープは殆んどなし!
こんなに雑な小籠包は日本でも失格だ。


       春巻き、チャーシュー肉まんなど


           定番海老シュウマイ
海老の身が大振りになった。見栄えも良いし良いことだが、その他の具材とすこし味が混ざりにくくなり
海老のプリプリ感だけが突出した感じ。


【午後のおやつ】から発展した点心で大成功したこの店は【本格的中華への道】を進もうとしているようで【買い食い、つまみ食い】が好きな私から離れて行った。
思いっきり食べて3千円と、3千円つまんでも空腹感が残るのでは大違い。THINGS CHANGE!


      楽しかった頃

ワンチャイやアドミラルの路地裏の店先で蒸籠による安い点心は健在。今度はそちらを再開拓するか、台湾の屋台もしくは仕事も関連があるタイの屋台に進出するか?