スポーツスターカスタムのエピローグ4
2013.06.01
富士スピードウエーでのドラッグレース初参戦で御殿場インターを降りて、30km/hぐらいで国道246を右折したら、フロント廻りから、ガリガリ・ゴリゴリ音が出てきた。バイクを止めてタイヤに付いた大きなゴミがフェンダーに擦れているのかと見回したが違う。ブレーキパッドが無くなりベース金属がディスクに擦れても同じような音が出るが、ブレーキを掛けても音に変化無く無関係。さらに速度は30〜40km/hで、なおかつ車体が右に傾くと音が出やすい。『コレはベアリングが逝ったなあ』まあ、軸中心で引っかかっても車輪外径とのトルク差でロックすることは無いだろうと、半信半疑ながら、そのままドラッグレースを終え、タイム的にはクラスでビリだが、同時走行した他クラスを4回共大きく引き離したので、ご満悦で終了。暑いので、ラストのステージをパスして、大渋滞の東名を縫いながら帰宅して、数日後にガレージ輪クスさんへ持ち込む。
分解したら、リテーナーが割れていた!
さて、どうするか? 輪クスさん曰く、アクスルシャフトはインチで、ベアリングアウターはミリの変則ベアリングで、国内では入手不可!
それを聞き、すかさず米国RCコンポーネントにメールして、手配しようと話をまとめたら、輪クスさんが、とりあえずHD純正を参考のためにオーダーしてしまい、なんとコストが3万5千円!
左がHD純正。右がRC 純正のボールはW使いで、RCよりかなりしっかりしている!RCのベアリングは250cc用の様な感じだ。まあ、ベアリングは日本製でも、サイズ設定は大らか・大雑把なアメリカ設計だから、、
輪クスさん曰く、塗布されていたモリブデングリスは高荷重&低回転に向いており、耐熱性が低く、高回転だとグリスの固着や油膜切れが起きやすく、スピードを出すバイクのホイールにはリチウムグリスやウレア系の方が良いとのこと。もともとモリブデンは雲母のような分子構造で、積層したペラペラな分子同士が擦れて摩擦を低減と私は記憶していたが、私のハーレーの乗り方には不向きだなあ! 以前、私がよく言われたのは、『全開とフルブレーキしかしない運転』だった。
そこで、受け側のハブの内径を旋盤で拡大して貰い安心のHD純正品に前後輪共に交換。 コスト約7万円!
2014.06.26 さあ、最終パワーチェックだ!
えっ!ブーストが上がらない!
ダイノマシーンをガラス越しに見ていたら、ブーストが掛かり始めたら、インラークラー手前から圧縮空気が水蒸気となり、盛大に漏れ出している!コレはブースト漏れだ!
ゴムホースに抜け癖が付いていて、バインドで何度強く締めてもダメ!ということは、ゼロヨン・レースでガンガンとブーストを掛けて抜けてしまったようだ。輪クスさんからも、最近いつもパイプがずれていると指摘されていた箇所だ!
漏れたノズル部分
リューターで表面を荒して逆テーパーをつけて貰う
ゴムホースも耐熱の2プライから3プライに変えた。
こんな感じで、アマチュアビルダーは失敗学習で完成を目指すんだ! 7年目だけど、、さあ、最終パワーチェックだ!
それと、エアクリが汚れているなあ
2014.07.15
行きつけの三鷹東八のNAPSで、再度ダイノにトライする。立ち会ってくれたのは里帰りで三鷹に帰られていたIさん。私のバイクを珍しそうに眺めていた。
彼もフォーティーエイトをお持ちで、マフラー&燃調チューンで後軸80馬力超えにしているとのこと
で、どうだったか?
画像は、当日撮影に失敗したので、後日再撮影 ブーストメーターの動きが何かカクカクしているので、近々逝くかも(今まで2回壊れたし)
実際のオンロードでの加速時も、到達時間はほぼ同じ感じだ。低速でトコトコ行くのも良いが、こんな感じで高速までぶん回すのも大きな楽しみの一つだ。
パワー
リミッターは6,200回転のままだが、2013年5月末の前回計測より、パワーで23.9馬力、トルクで1.13kgf・mもUPしている。コレは、インジェクターをVRODのデストロイヤー用に換えたので、5千回転以上でのインジェクターの容量不足から来る噴射量不足が無くなりA/Fもドンピシャで安定していて、本来のパワーが出た!*後軸値とカタログ値は20%程度違うからエンジン単体では200馬力!?
(過去の参考)
因みに2013年5月上旬での結果は、A/Fが5,500から極端に希薄になっていた。
そこで、完成後のエピローグ1にも書いたが、2013年末にカナダの友人に依頼し、アメリカ本国在住の彼の友人経由で、VRODのドラッグレーサーのデカイ・インジェクターを入手して、5月中旬に軽く燃調を取って貰っていた。さらに今のスポタならウルトラの大型インジェクターも付くらしい。まあ、自然吸気だと、そこまで燃料を送り込む必要も無いだろうが、、
トルク
トルクも微増
空冷OHVのレトロなVツインが後軸で171馬力、トルク20kgf-mだぞ!
国産車よ、覚悟して挑んで来い!?
もう充分。流石のパワージャンキーの私もコレで納得! ノーマル車の約3倍、SHOPでお金を掛けたチューン車の約2倍の馬力とトルクだ。加えてライダーはダイエットで軽量化し、白内障も手術したので、体力的に短時間なら負けないぞ!(何に?)ただし、大人しく走っているときはノーマルハーレーと走りに大差なく、排気音はタービンで消されて静かで、さらに他のハイパーワーレプリカのように、神経質なスロットル操作は不要で、ラフな操作でもホイルスピンやウイリーは一切しないので、お気楽気分でガバガバ開けてパワー&トルクを楽しめる。それとボアアップ車のBIGトルクから来るゲコゲコ感は皆無。ただし開ければ3,000回転で50馬力と、ノーマル車のピークパワーを発揮するし、4,500回転では100馬力なので、ひとたびスロットルを開ければその差は歴然だ!
部分・部分で協力してくれた、米国のTNTハーレーでのパーツ調達、そして、各加工所(ガレージ輪クス、北海道のターボM、所沢バーン、HDシティ中野)さんたちに感謝すると共に、結婚1年半で長男が生まれて約半年後の時から、ココまでやりたい放題をさせてくれた妻にも感謝だ!このハーレーが私の最後のハーレーになるだろうが、今後あと何年乗ることが出来るかが、今後の大きな勝負ポイントだ。8年掛けたカスタムの最後に言えるのは、想定外の動力特性を得て、トコトコゆっくり走っても楽しいし、ガバッと開けたときの豪快な走りもメチャクチャ楽しい。さらに思い返せば、途中で多発したトラブルも、このハーレーで何度か死にそうにもなったけど、今思えば楽しかったし、それらも含めて充分に楽しめた。でも、どんなに格好良く改造しても、30年後にはノーマルのオリジナル状態の方が遙かに価値は高いだろうが、今後も、他に例の無いような部分が突然が壊れるリスクを常に負って走ることを、今後も自覚しなくてはならないところが他車と違うところだろう。美人短命・私も薄命!
2013.07.15
ダイノで計測後の帰り道で時々ウインカーが灯かない!
エラーコードから調べて正規ディーラーでも話を聞いたら、TSMというウインカーを制御するユニット不良で、このユニットはイモビライザーを付けると交換が必要なパーツで、ウインカーのタイマー制御やECMとも連携して制御しているらしい。故障の症状として、点灯しなかったり、左右逆に点灯したりが時々あるとのこと。純正だとパーツで3万円に、ハーレーのデジタルテクニシャンの車体ごとのレジストレーションが必要とのこと!つまり、ウインカーリレー1個の問題では無いようだ。
そこで、すかさずE−Bayでさがしたら、中古で約7千円。早速Bitしようとしたが、もしかして、正規ディーラーでイモビライザーを付けて余ったノーマルのTSM 68920−07が余っていないかHDシティ中野に問い合わせしたら、案の定イモビを付けて余剰パーツがある!(私のもイモビを付けのでTSMは交換したが、ノーマル品は多分捨ててしまった)ただし、デジタルテクニシャンの操作上でサンダーマックス装着車だと、サンダーマックスがショートして壊れたことがあり、正規ハーレーディーラーでは、社外品のサンダーマックスには情報が無いし、作業の保証は出来ないとのこと。どうやら、ノーマルコンピューター(ECM)にいったん戻してからTSMを交換してセットアップ後に、サンダーマックスに繋ぎ直す手順が必要のようだ。さあ、地下室の大量パーツ在庫の中からノーマルコンピューターを探し出さないと!
さらに、同日、環6号への左折合流で一時停止後、先にゆっくり出た私に、同じく左折待ちだった前方不注意のBMWの6が(急発進したのか?)低速で軽く追突した。最初は何かだ判らず急に後輪がパンクした時より急激に大きくガツンと来てハイサイトのようにバイクがふらついて、もう少しで転倒するところだった!当たったのが多分後輪だったのか?たいした傷も無かったので、名前も聞かずその6クーペを放免したら、後で見たらマフラーブラケットがややグラグラ!締め直しても改善無しなので、まあ今まで頻繁に緩む部分だから、いずれ根本的に何とかしよう。最近バイクも車も停車中か低速で、よく追突されるなあ。
2014.07.29
TSM交換はデジタルテクニシャンのレジズトレーションが必要で、ECMをノーマルに戻さないとダメなので、へたをするとサンダーマックスがショートで壊れるようだ!このあたりはHD正規ディーラーはサンダーマックスを扱わないので、サンダーマックスの安全な取り外し方法を電話でバーンの奥川さんが、面倒臭そうに教えてくれた。
地下室からやっとノーマルECMを見つけたので、上の文面をメールして、HDシティ中野へ
TSMが見つからないので、HDJ正規店で在庫の中古のTSMに交換した。写真はHDシティ中野の斉藤さん。TSMのセットアップ後、自らウインカーが灯くかどうかだけのために、TSMの動作確認を理由に興味津々でテスト試乗しフルブーストを楽しんで、ニコニコ顔で帰ってきた。パワーもそうだが、ブレーキやサスもお気に入りのようだった。その後、8年前の新車時に販売担当(当時はハーレーパルコ渋谷)だった青木さんにも試乗チェックをして貰った。彼には、HDJのパーツナンバー照会等で、パーツは買わないのに今まで色々世話になっている。というか、純正品が国内では高価なのと、社外品の改造、加工、取り付けはHDJからの規制もありなかなか依頼が出来ないのだ。
格安にして貰えた。
帰りには、家系ラーメンを、、
エアクリーナーが汚いなあ
(再)
左 お掃除前(大きなゴミは取った) 右 クリナー液を噴霧して10分(汚れが出て来たなあ)
内側から水でジャブジャブ あとは、丸一日は陽陰干し
オイルを塗布して装着
ただし、クリーナーはスプレーだが、オイルはボトルから直接垂らしたので、染み出たオイルを内側からティッシュで吸い取り、1時間ぐらい待ってから再度オイルを拭いて装着した。(でも、後述あり)
(再)
先日ハス君用に革ツナギを新調しようかと、家族でNAPS三鷹東八に行ったが、特価品はサイズが合わず、25年前に作った革ツナギの方が軽いので諦めて、通気性抜群のウエアーを買って肘・肩の内装パットを強化したが、本日の都内の走行でも、とても涼しかった!コレに通気性のエアーバッグジャケットで、明後日のツーリングも快適だろう。
往年の革ジャンはインストラクター時代のメーカー名、各種文字を剥がし、寸法直しとクリーニングへ
2014.07.31
ドラッグレース参戦時の画像が縁で、知り合った練馬のHさんと、箱根へツーリング。用賀で待ち合わせ、スマホで見たら東名高速が渋滞だったので、第三京浜から保土ヶ谷バイパス経由で西湘バイパスからMAZDAターンパイク箱根へ
途中、保土ヶ谷を過ぎた辺りで、工事の車線規制で何と3.8kmの渋滞。暑苦しくて、油圧だが、強化スプリングのクラッチが超重たいので『途中棄権』も考えたが、西湘バイパスに入ったら潮風が心地よく、ターンパイクを上っていけば空気も涼しく、途中で時々フルブーストも楽しみ快適なツーリングだった。さらに途中で何度も休憩しHさんとも色々話しが出来た。しかし、帰路の用賀で東名を降りて数キロ走ったら、マフラーから煙が、、、そのまま、ガレージリンクスさんに持ち込んだが、その頃には煙はかなり減少していた。タービン過熱でシールが逝ったのか、オイルリングが折れたかは不明。コレが無ければパーフェクトなツーリングだったのに、、、
*2014.08.07追記 マフラーからの煙はK&Nのフィルター用オイルの塗布量が多すぎたらしい。と言うよりも、ターボはダイソンの掃除機並みの吸引力でエアクリーナーからエアーを吸うので、充分余剰分のオイルは時間を掛けて拭き取ったつもりだったが、エアーと共にオイルを吸っていたようで、200km走った後でも、タービンインペラ(フィン)まで真っ赤にオイルで汚れていた!インマニまでの各種センサーも同時にクリーニングして貰ったが、大事に至らなくて良かった。ポルシェでも湿式のK&Nはエアフローセンサーを傷めると聞いて、ノーマルの乾式に換えた記憶がある。でも、今後は、多分、根本的な改善ポイントが出ないのが、何となく寂しい!今まで、トラブっては対策してを何度も繰り返してきたので、、と言いながら、夏場は強化オイルポンプとタービン用のオイルクーラーが欲しいなあと、、、
通常の改造手順は パーツ交換が目的では無く、事実→問題点→対策 だろうが
私は、@事実→A問題点→B対策→C対策の障害→D障害への対策 のロジックでやってきたが、CとDが悩ましくも、楽しいんだなあ!
締め切りが9月6日必着のドラッグレースに急遽参加を決めた。
スーパーアメリカンフェスティバルは歴史が有り、よく知らないが協力していた芸能人の『イクラちゃん』というヒトが、自分のネームバリューで独自にアメリカンフェスティバルを立ち上げ、出て行った感じのようだ。レースレギュレーションは大雑把で、『とにかく楽しもうぜ!』のノリ。午前中予選なので、昼には帰れるから参加。今度は、少し回転を上げて半クラでスタートして見よう!ライバルはハヤブサ・ターボかZX−14Rか?因みに、ハーレークラスはドラッグバー付きが条件なので、ストリートクラスで参戦。昨年の結果から国産車は400mゴール地点で250km/hオーバーが多数。ギア比の関係で210km/hしかで無いし、スタートがトロイので、まあぶん回す快感を求めて富士まで行こう!
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