2003.06.15
前置き・制動力=常識的な4本指での握力であり、良くある2〜3本指ブレーキですと、叶えられない程度の強さの握力になります。握力計で25〜35kg程度です。
タッチ=かけ始めの効き具合だけの意味です。
リニア感=握力の変化に制動力がどのように変化するかです。
フェード=明らかに上記3要素が大幅に悪化もしくは、異臭、DISK変色・過熱などが生じることを言います。
スキル音=バイアスタイヤなどで、ロック前にキューという音が出ることです。
初期制動=*ブレーキの効き始めから最大制動力までの重心移動と力の調節の時間経過の傾向のことで、この10年間、ライディングスクールの指導で一番力を入れているカテゴリーですが、ホームページの趣旨からも今回は詳細を割愛します。
本題
アドレスV100のブレーキ
1.JOGやアプリオは優秀で、ジャックナイフも簡単だが、アドレスは設計が古いし片持ちキャリパーで制動力・リニア感共に私の評価は低い。
2.ぐにゃぐにゃ・フレーム、底付きするフロントフォークで、ブレーキング時の正確なインフォメーションは少ない。
3.通常スキル音が出るほど掛けるには30kg以上の握力が要る。*ハンドリングなんてどうでも良いので、剛性を上げるためフロントの空気圧は2.4kgです!(まねしないでね)
悩んだ
1.リニア感はテフロン・ステンメッシュで解決か?後日交換したがやはり大差なし
2.マスターとキャリパーの面積比ではキャリパー側がやや過大→4PODでも後日試したいがとりあえずブレンボ・カニを試す。
3.DISKの大型化:なんとなく調べる気もしない。ローターはブレーキングに交換
安いパットで遊ぶ!
東京パーツ城西で通常価格1800円のZEROというパットを見つけた。メタル成分がやや少なくどうなんだろう?
入院中(絶対安静)にもかかわらず、SRXのパーツが来たとのことで、アドレスで、お出かけついでにパット交換!
2003.05のハワイ旅行で仕入れた両面ラチェットレンチ
ちょっと動きが重いがセレーションも細やかで、8,10,12やヘキサの4,5,6やインチのボックスなどいちいち交換が面倒なので、7個買った。
行きつけのKAI湾のコスコの脇のNAPAオートパーツで一個$14.99
(台湾製)
因みに、スナップオンのような赤くてデカイ工具ケースと、万力も買ってハンドリング。
で、どうだったか
1.絶対的な制動力は純正よりも20%程度UP!!でも、気持ちいいのは中速のみでとにかく初期制動が悪く、特に30km/h以下では純正以下で▲ 相当に握り増ししないとだめ。
2.リニア感は独特であり、初期タッチ=×(だめ) 中間=◎握り増しで良い感じ、 後半=▲ さらに相当な握り増しでも変わらない
3.タッチは冷えているときが一番良い。暖まると上記1.2.のようになる。だが、普通に使うのには何ら問題はないが冬場はなぜか利き味が低下。
結論:1800円なら面白いし、効きもクセはあるが、純正よりも上であり危険性は少ない。
DISKの変色が判りますか?
常温はストロボなし、加熱時はストロボありなので実際にはもっと開きがあります。
おまけ
4.耐フェード性 ○
クローズトなコースを含めて厳しい連続ブレーキを20分間ほど全開でテスト(詳細は割愛)
相当に握り増しすることで、停止時までスキル音は気持ちよく出た。でも最後はレバーがふにゃふにゃで殆んど効かなくなったが、優秀なのは20秒も走ると、効きがかなり戻る(効くようになる!)ということは、サーキットのストレートで充分に冷えますね。ということでテストは終了。途中10分ぐらいは煙がもくもく、でもデジカメで撮ろうとした時には燃え尽きたのか?煙は出なかった。DISKはダーク・ブルーに変色! パットが焦げる例の臭い(何故か井の頭線のホームでも同じ臭いがする)
がプンプン。写真では判りにくいがタバコに火がついた!700度ぐらいかな?これで、ライターが無くてもアドレスに乗っていればタバコが吸えるというのは間違った結論です。
2003.10.03 メンテナンス
Fブレーキがギシギシに渋くなり、これはマスターシリンダーをオーバーホールか?と思ったが、なんとレバーに入念にグリスアップしたら解消した。これはスプレーグリスでは解消出来なくて、リチュームグリスを入念に塗ること。
倉庫を整理していたらハーレーで使っていたラッセルの中継タイプのステンメッシュが出てきたので、ちょっと錆びていたがつけてみる。でもマスターとキャリパーの比からか予想通りあまりグニャグニャ感は解消されず。でも握り込んで最後の効きでは僅かだがリニア感が出たようである。
ホーン。XJR1200用W(3Ax2)から、純正(1.5A)+SRX(2Aぐらいか?)の変則Wホーンに交換。消費電力が少ない分音はデカなった!
7年ぐらい前に2千円ぐらいで個人輸入した。
2004.01.05 ブレンボ・カニキャリパーを試す
走行3千km未満で既にDISKは段つき磨耗。リニア感はかなり改善されたがまだ自分の感性と合わない!
早速XJR1300で良かったEBCブランドに交換!
結果は最悪。初期タッチは良くなったが、ちょっと追い込んだら水没したドラムブレーキのように止まらない!早速バラしたら炭化してました。慣らしもへったくりもない。これは私には危険。同じEBCでも素材が違うようだ。ケプラーは昔から嫌いだ!
だったら、どうする?
そうだ、DISKがある!
ブレーキング社のDISKローター 6千円ぐらい
画像は、ちょっと攻めて変色中! この程度だとまだタバコに火はつかない。
で、どうだったか?
減速は意のまま。アドレスのフレームの剛性の無さも良く判るほどで、結論から言って最高の組み合わせだと思う。ゴチャゴチャやらずに、最初からコレをやれば良かった!(というのは結果論であり、ここまでたどり着いた道のりが楽しかったんだ!