ハス君のエンジン

2013.04.27 NAPS東八でダイノに乗せて基礎体力測定




動画


A/Fはほぼ理想的で問題なし。1リッター当たり110馬力はNAとしてはご立派。トルクも充分に相応。ただし私のハーレーはトルクが18kg・m近いので大差だが、ハス君は車体が軽いから充分にパワフル!でも、つくづくタコメーターが欲しいなあ。




マエカワ・エンジニアリングのレデューサーを付けよう!
KTMの純正ワンウエイバルブも安いので、Y管分岐でW使いで計画したが、毎秒150回のバルブの往復に慣抗抵抗と、粘性抵抗を考えると、躊躇していた。


追記 ハーレーでは差が出なかった。


2013.10.24
サブフレームの再加工で、純正エアクリが収まらず、社外のパワーフィルターに交換 近々燃調を弄ってからパーワーチェックだ!




2013.11

三鷹・モトリエゾンさんでダイアグノーシスにつなぐ







エアクリの抜けがいいので、TPSの3段階ですべて+15%に取り合え得ず設定し、NAPSでダイノに乗せる



シートはテープで借り止め、タンク上のテープはGPSカーロケーターでスピードメーターの補正をしたため。


結果はガックシ


6,500回転以上でめちゃくちゃ濃い さらに、なぜか測定の度にどんどんパワーダウンして行く!これは何かおかしい。




早速、モトリエゾンさんに戻り、TP=LOW+15% TP-MED±0 HIGH±0に設定し直して、NAPSでダイノに乗せたら、多少燃調は改善されたが、やはり根本的におかしい。


そもそも、社外エアクリにしてから、急なスロットル操作でエンジンストールが多発していた。これを単に薄くなったと勘違いして、今回の調整に至ったが、そもそも、HUSQのレーシングインジェクションはO2センサー、エアフローセンサーからのフィードバックが無い単なるシーケンシャル制御なので、そのままの状態でブン回すだけの為のもの。社外エアクリで、たぶんインテークの流速が落ちて、制御不能になったのだろう。サンダーマックスにしても、各種センサーを付加しないとダメなので、捨ててしまったノーマルのエアクリBOXとエアクリナーを買い直すか?


 
ドツボのトラブルにハマってしまった!


50馬力あったハス君のパワー不調の原因を調べて貰ったら、コンプレッションが規定の1/3しか無いとのこと。新車から何と2,000kmでエンジンブローだ!多分ピストン系が逝ったのだろう。メッキシリンダーだからボーリングしてオーバーサイズのピストンは無理だし。調べると、モタードはワンレースエンジン、または予選と本番では別エンジンで勝負が相場らしい。かなり短命なエンジンと知り、自分の命の残り少なさとダブるので、シンパシーを感じてしまい、ガレージリンクさんでじっくり直して貰おう。思えば、一定速度を維持した走行も当然あったが、超軽快なフィーリングが楽しくて、9,000回転でシフトUPする様な『全開かフルブレーキを繰り返すハードな走り方を時として多用してしまったのもあるし、レーシングのシーケンシャルなインジェクションはヲバカな側面もあるので、ノーマルコン+O2センサーに戻してのリカバリーとなる予定。でもぶっ壊れるのが怖くてチマチマ走るのは趣味じゃ無い。壊れたら機械は生身と違ってパーツで直せるから。

エンジンブローは四輪でも経験したし、バイクでも、ここ2年で計3回。その昔は計5台以上をぶっ壊した。大体はピストン系だが、あるときは、先行する仲間のRZ350から小石のようなアルミパーツが突然道路に散乱した。直ぐに判ったが、それはコンロッドが折れて、クランクケースをぶち抜いた瞬間だった!落ち込む仲間に、メーカーサービスに顔が利いたので、全部クレーム扱いで修理して貰った。

さらに谷田部テスト・コースが出来る前の大昔だが、東村山の西武線沿線に通産省の機械試験場(跡地は今の東村山中央公園)にカントの付いたオーバルのテストコースがあり、オートバイ誌の一応テストライダーとして125ccのテスト走行中に、大バンクでエンジン抱きつき(軽いピストン焼き付き)で後輪がロックして驚いて制御不能に陥り、停車してスタンドを出した途端に腰が抜けてバイクからカントの付いたコースに転げ落ちてしまい、他のテスト・ライダー仲間の笑いものになったのを思い出した。確かアレは1974年だった。以後エンジンブローではとっさにクラッチを切れば良いことを身をもって学んだが、CB72でチェーンが外れて後輪ロックした時と、ハーレー・ターボが首都高トンネルで、プーリーボルトが外れて後輪が半ばロックしたときは、クラッチを切ってもダメだったなあ。

原因判明!
2014.02.06.

普段結構ぶん回しているのに、ヘットはカーボンがびっしり、コレは中低速が濃すぎるからだ。さらに今回は、カーボンのカスの塊がバルブシート面に挟まり、完全にバルブが閉じない状態になり、圧縮不良を招いた。もう少し遅かったら、バルブのシート面が溶けていただろう。



分厚くこびりついたカーボンは除去して、ピストンはリング交換で使えるとのこと!


あとは、無くしてしまったO2センサーを買って、ノーマルコンに戻そう。このハスクのレーシング・コンピューターはただ全開でも焼き付かないようなセッティングで、スロットルが中・低開度でもやたら濃いめ。さらにO2センサー無しなので、正確な制御は出来ないヲバカもの。コンピューターを変えればパワーが出るとおもわれがちだが、実際はマッピング次第でしょ!ただし、インジェクターが追いついていればの話だが。さらに、インテーク系の抵抗を減らしたので、ノーマルコンで燃調が取れれば、今までよりもパワーは出るかも、、、


2014.02.25


全開での燃調は薄目(15ぐらい)で取れているが、TPが低いところは全然ダメ。エンスト多発で回転はハラついてイマイチだし、街乗りは4,000回転以下が全然ダメ!

結局O2センサーを付けてノーマルコンに戻して見たが、スロットルを軽く開けたときの回転のばらつきがとても激しい。空ぶかしで必ずエンストするし、コーナー手前でFブレーキで前輪に荷重が移っている時に、ブリッピングしてシフトダウンしてクラッチを繋いだら、エンストして後輪ロックでテールスライドして危なかった。こんなドリフトは予想していなかった。コレでは楽しめないし、頻繁なエンストと、4,000回転以下での回転のバラツキは耐えられないレベル。この状態では乗るのが嫌になるが、O2センサーからのデータで学習してマッピングに反映するのに500kmぐらい走らないと、、とも言われたが、調べたら、そもそもハスクのECMには学習作用は無く、O2センサーのバンド幅も不明なので、乗っていて自然に改善は絶対に無いだろう。


2014.05.16

いろいろ悩んで、ハスクの東名横浜に電話すると、元レーシング・インジェクションのメーカースタッフだった人が居て、自己紹介がてら長電話をした。この店はツーリングや街乗りバイクの販売・修理がメインではなく、言うなればレース専門店。バイク修理もトラポンで来る客がほとんどで、近くにある貸倉庫にレーサーを保管し、週末にコースで乗って楽しむという顧客が多いとのこと。

私のハスク君はどうやら、インジェクションの基本的なところで、私がいくつか勘違いしているようなので、彼を信じて車両を預けた。とにかく、高速の料金所の再スタートでも気をつけないとエンストする!同じ日に乗った自分のハーレーがものすごく乗りやすかった。ローダウンをしたいが為に、サブフレームを加工したので、インテークチャンバーとノーマルエアクリーナー&BOXをスクーター用の小型でスカスカにしたがためにこうなったが、燃調をいじる前に吸入系の気流を見直すべきなのだろうか?




スクター用の小さいスカスカ・スポンジのエアクリをスペースの関係で付けて燃調が崩れたが、ハスクの東名横浜に持ち込んだら、このエアクリでは燃調が取り切れないとのことで、K&Nのエアクリに交換し、ECUはレーシングに戻して、O2センサーは繋がず、各スロットルポジションごとに正確なO2のデータを取って、ECUを微調整。結果として回転のバラツキは皆無。ただし、アイドリングからの急なスロットルの全開はレースではやらないので、パワー指向のシングルスロットルバルブだと、CVタイプなどに比べれば、開け始めに少しストールはしやすいとのことだが、今までの『何かにつけて、ところ構わずエンスト』するのは完全に無くなった。コレで100%復調した。次はめちゃくちゃなデザインのガソリンタンクだ!


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