Aキャブ

吸気が中心課題だ

1.ピックアップは吸気と排気で決まる。ノーマルのパワー面で押さえている部分を解き放つべく、今回は大騒音を避けるため吸気音は控えめにノーマルキャブとクリーナーBOXを生かし、K&Nのリプレースメントタイプのエアー・フィルターとBOXの通称”ブタ鼻ダクト”をカット(結局OVERの平板に)する事と、インマニをお約束のFJR1200フルパワー用に(ノーマルXJR1300はテーパー付きで、下図のようにリストラクター的にシリンダー側が細い)してライトチューンで終了させる。


左:ノーマル
右:FJ1200用

ただし、2000年からノーマルのインシュレーター長が長くなり
FJ用と1cmぐらい違いが出るので、エアクリーナーを前進させないと、、パーツは純正よりOVERで出しているMJ(#107.5)とエアクリカバー(平板)付きセットの方が格安!

平板とMJだけ売っているのもあるが、、??である


















画像は、ノーマル状態


























新兵器!BOSCHのリチウムバッテリーの超小型電ドラ

キャブ周りで、バインド8本、フロートで16本のネジだから!




















MJ(メインジェット)交換

@初期型1300+K&Nの4連クリーナーの頃のセッティングは、夏場で#125辺りをウロウロしていたが、結局#105に落ち着いた
ASHOP他の情報では#110だが今回はOVER付属の#107.5でトライ!


純正MJの方が外形が小さかった(使えるけど)

マイナスドライバーの先端をサンダーで加工して、MJのマイナスネジ溝の幅・深さにピッタリ削って合わせてから作業開始!MJを傷つけずに回せる。




















エア・クリーナーとBOXのふた



K&Nは意外とスカスカなのでMJを上げないとね!それにしてもOVERのただの板は安物!?
これだけポン付けだとバランスが崩れるだけだと思うけど、、、




あっさり、ポン付け ノーマルのBOXカバーは奥が掃除機の筒のように狭い!
BOXが1cm前進でバッテリーとの間に白いウレタンを差し込み、とめているボルトに換えて鉄板ビスで留めた。


    

どうやら、2000年からインシュレーターが長くなったようで、FJフルパワー用はエア・クリーナーBOXを少し前進させないとつかない。
今回はOVERのキットだったが、前述のように要注意だ。


で、どうだったか?
スロットルの煽りでフロントは浮くようになったが、微調整はこれから!




昔のXJ750Eもそうだったが、やや頭でっかちというか、4頭身というか、顔(ライト・タンク)が異様にデカイ感じもする。
もっともCB1300よりましだが、ZRX1200の方が締まってますね。どこぞのCOPY1400は論外で、あのメーカーも好きだけど、初めての4サイクルナナハンのGS750が出たときもZ2に似ていることをメーカー自身が否定しなかったのを思い出した。


2004.03.19

こじつけ。ハイスロを入れても全開にするには握り直さないとならない!パワー面は充分ながら、スロットルとのリニアティーが今ひとつ。
だったらキャブでも変えて見ようかな?で、ヤフオクでTMR(TPS無し)を落としてしまった。
ココで当初の構想である“出来るだけ金を掛けずに最小構成で行きたい”から節操も無く簡単に気が変わり、いつもの欲深き探求心に火がついてしまった! お店は フロント・ロウ さん(神奈川県横浜市戸塚区上倉田町353 TEL045(862)3070で、サイトでは時々オイシソウなパーツが出ている。

  
ウンチク
@ハーレーはHSR(米国ミクニ)が抜群だった。もともと右手の加減で強制的に開閉するシンプルな方式にドバッと出る加速ポンプの、いかにもガソリンが霧化して迸る(ほとばしる)フィーリング(イメージ)が大好きだが、セッティング(本当の意味でのチューニング)は正確さが必要で、調子を出すのは容易ではないが、ドンピシャだと一番ガツンと来る!


ACV(コンスタント・バキューム=純正タイプ)は調整できないトルクの変動を抑えて、破綻のない空燃費の維持が比較的容易であり、乗りやすいがガツンとくる手ごたえがやや希薄


Bインジェクションはあらゆる意味で理想的で最適だが、味付けとして必ずメーカーの安全マージンを加味しており、一般的にはきわめてスムーズだが、スロットルを開けた時の手ごたえが(ちょっとスカスカで)少ない *最近はよく出来たMODELが多いけど、、、、



偏見かもしれないが燃料噴射<CV<強制開閉のヒエラルキーでダイレクト感は違うのかもしれない。
(でも良く出来たFIも良いけど)


2004.03.22 ヨシムラジャパン(神奈川県愛甲郡)に宅配で送ってTPSを加工してもらう(3万円)。TPSが無いと、タコ・スピードメーターが誤動作の噂と、TPSの効果は不明だが空けた瞬間のレスポンスのために外さないでとりあえずはテスト。結果を見てオーバーのレーシングイグナイターへ行こうか?行くまいか?



2004.04.09 ソンじゃ付けるか!


ノーマルのエアクリーナーケースは知恵の輪クラスのテクニックでそのまま外せるらしいが、(もう元には帰れない覚悟を決めて)エイヤッとサンダーで爽快にぶった切る。



          ポン付けで即完了。
ホースは10mmφの耐熱シリコンを1.3m東急ハンズでY字の分岐管(ヘッドからと、クランクケースから→タンクへ)と共に調達。



後付だからか判らないが、TPSセンサーがちょうど膝に当たる! TPS加工で、コネクターを付け換えるのでややケーブルが短くなる。フルパワーを求めるには不要かもしれないが、TPS自体は開けた時のノッキング防止なのか、数値に出ない瞬間的なレスポンスの感覚向上なのか判らないが、







オイルキャッチタンク(ステンでヤフオク6,000円)はエアクリの有った場所にバッテリー押さえのLアングルと共にボルト止め。




ファンネルがちょっと隠れるが、見えそうで見えない所が良いのかも!?
ひとたびヒネればその轟音に直ぐバレる! アイドリングで、かすかにスロットル板がカチャカチャ言うのもお気に入り。



で、どうだったか?

TPSが膝に当たり邪魔だが、キャブのセッティングは既に出ておりやや濃い感じで#170MJ→150に落としたが(夏は再セッティングか?)とにかくポン付けで、3千回転ぐらいでも軽いスナッチでフロントがポンポン浮く! 音もデカイが
これは別物!!! 4千回転以下では無神経に全開にするとストールすることもあるが、街乗りでは、それ以外はほとんど神経を使わないでもOK。でもファンネルだから雨の日は乗れなくなったと思う。

瞬発力、伸び共に抜群で、以前、ノーマルSRX600にCR39φや改造ハーレー1550にHSR42を付けた時と同じようなダイレクトなレスポンスだが、後述のクラッチの滑りでピークパワーを後輪に現状では伝え切れていない。(後日:強化クラッチ交換で初めてフルパワーを体験。130%満足!)
エアクリをちまちま弄くるより効果歴然、悩殺・必殺。ちょっとオーバーだがハーレーのトルク感とYZF−R1のシャープさが同居したような感じでこりゃマイッタ。お手軽で凄すぎない高性能に大満足。他のメーカー系イントラにも何人か乗ってもらったが、評価は○だった。SHOPの方からは140馬力ぐらい出ている感じ!ともレポートを貰った。

でも、ココまで段階的に積み重ねたからこそ、この差が楽しめたんだと思う。道楽は結果ではなくプロセスであることを久しぶりに実感した。パットを変えて、フォークを換えて、キャブを代えたら、とにかく加速・減速が意のままという感じで、もうとてもノーマルには戻れない!!失礼な話だが2004年の新型ノーマルとは別物で、歴然の差だ!

XJRは累計で8年目だが、たとえ新型が水冷だろうと、5バルブだろうと私は断然今の愛車が良い(でも新型は自分の性格からして、出たら乗ると思うけど)


2004.07.17
夏場に向かってやや濃過ぎが目立つ!4千回転でいきなり全開にするとストールすることが有り、夏場は加速ポンプを殺すか、減らす・遅らせた方が良いかも(近日テスト予定)

2004.08.22
加速ポンプ調整のためにキャブを外す。スロットルの軽い煽りで加速ポンプからドピューッと盛大にセミの小便の様にガソリンが噴射される!

                 四連噴射は壮観!?


      

       不覚にも撮影で何度もガソリンの顔面噴射を受けた!



仮説:4千回転ぐらいでのラフなスロットルの煽りでのエンジンストールはこの加速ポンプが悪さかも?

いつものように軽率に
だったら取っちゃおう。

 

        加速ポンプへのリンク棒を撤去            加速ポンプ


で、どうだったか?

ん〜ん感覚的にコチラの方が乗りやすくてイイかも!
ノーマルのCVのような可変ベンチュリータイプは、ラフなスロットル操作でも負圧でコントロールするので開けすぎにならず、乗りやすいがダイレクト感がイマイチ。逆にTMRやFCRなどの強制開閉タイプはウマク合うと抜群のレスポンスながら、全開にした瞬間に負圧が下がりガソリンの吸い出し(噴射)がついていけないらしい。そこで加速ポンプの登場となるが、今まで滑らかに回して上の方で全開だと快調ながら、4千回転前後でガバガバ全開にするとストールすることがあったが、だいぶ改善された。
ただし、この程度のクセは把握して乗るべきであり、コレが強制開閉の味だと思う。万人に合う乗りやすさを求めるならノーマルのCVで行くべきと考えたい。
ただし緊急回避的に素早く開けた時のストールは望ましくなく今回の処置に至った。ハーレーではこの加速ポンプの差をプラスに体感できたが、どうやら濃いめのセッティングのXJRでは無い方がスムーズ!これでプラグの焼け具合も正確に把握できそう。


10日後


街乗りではすこぶる快調でスタートの際もややデリケートだったスロットルワークも必要なく快適。しかし気合いを入れて走ると伸びは良いがパワーの出方が少し大人しくなった感じ。やっぱり加速ポンプも利いていたんだ。乗りやすさ20%UPだがパワー感10%DOWN!?結局妥協せずに
(時期を最遅、吐出量も少なめで)もとに戻した!!(良い勉強!)どうも気になるポイントにアタマ(考え)が集中してしまい問題解決したつもりでも、結局パフォーマンスを落としてしまうことは良くあることだ。